【車内を徹底消臭】臭いの原因と消臭方法をプロが解説!
車の悩みで車種や大きさ関係なく多いのが『車内の臭い』です。
原因は様々でどの臭いも簡単には取り除けません。
家族や友人などを乗せる際に、気を使ったり気まずい思いをしている人は多くいます。
ごまかしで芳香剤などを使用しても、臭いと混ざって余計に臭くなる可能性もあります。
車内の臭いを取り除くには、その原因を理解したうえで正しい消臭方法を行うのが最善です。
・車内の臭いの原因
・車内の消臭方法
この2つを中心に、普段から車内クリーニングをしているプロが徹底的に解説していきます。
『友人や恋人に臭いと思われないか不安…
『いくつか対策したけど全く改善しない…』
『前に使っていた芳香剤などの染み付いた臭いを消したい…』
このような悩みや不安をお持ちの方は、是非参考にしてみてください。
【車内の臭いの原因】
車内が臭う原因は一つだけではありません。
その原因を理解していないまま掃除などをすると、ポイントを抑えることができず消臭に失敗することもあります。
まずはあなたの車がなぜ臭うのかについて詳しく解説していきます。
『車内での喫煙』
タバコの煙にはアンモニア、アセトアルデヒド、タールなどの有害成分が含まれていています。
この他にも、ニコチンや硫化水素、窒素化合物など様々な成分が入っていて混ざり合った煙が様々な箇所に付着することで臭いが染み付きます。
よく衣服の臭いを取り除くために香水を使用したり、車内に芳香剤を置く人がいますが、臭いに匂いを重ねているだけなのでタバコの臭い自体を消すことはできません。
なるべく臭いを付けないように窓を開けて吸う人がいますが、完全に臭いを防ぐことはできません。
火を使わず、臭いが発生しにくいと言われているアイコスも例外ではありません。
普通のタバコに比べると臭いが少ないのは事実ですが、普段タバコを吸わない人が車内に乗ると必ずと言っていいほど臭いに気付きます。
『エアコンのカビ』
車久しぶりにエアコンを使用したら車内全体に嫌な臭いが充満したという経験を1度はしたことがあるのではないでしょうか。
タバコと一緒でこの臭いは芳香剤だけでは解決できません。
エアコンは冷気を作る際に、大量の水が発生します。
そのため、ドレンホースという部品が付いており車外に水を排出します。
ですが完全に水を排出できるわけではありません。
ドレンホースやエアコン内に残った水が、ヒーターの熱の影響で温められることにより大量のカビやバクテリアが発生します。
これがエアコン臭の原因です。
エアコン口に付けたりする芳香剤だけで臭いが完全に消えないのはそのせいです。
『シートへ飲食物をこぼした際の汚れ』
車内で朝食や昼食を取ったりした経験は誰にでもあると思います。
その際に起きるのが、食べこぼしです。
ちょっとした食べかすでも、ダニや菌は発生します。
また、食べこぼしをしていないから大丈夫というわけでもありません。
食べ物を触った手にも臭いの成分は付着しており、ハンドルカバーやシート、各種スイッチ等を触ることで臭いの発生源になります。
温かい食べ物やにおいの強い食べ物は、湯気などと共に天井や車内に付着する可能性も高いです。
また、子供がいる家庭の場合、食べかすをこぼすのはほぼ不可能といっても過言ではありません。
すぐに掃除をすれば問題ないのですが、小さな子供を乗せたりする場合、日常茶飯事のように食べこぼしが起きます。
多少の汚れならとそのままにしてしまっていることで、臭いの原因である最近などが発生してしまいます。
『フロアマットの生乾き』
雨の日に洗濯物を室内干しした時に生臭いと感じたことがあると思います。
それと同じような現象は車内でも起きています。
臭いの発生源はフロアマットです。
道路にはガムや食べかす、その他のゴミなどがよく落ちています。
誤ってそのような物を踏んでしまったりした後に車を運転すると、フロアマットに匂いの成分が移ってしまいます。
また、雨の日の場合、濡れた状態で車に乗り込むので生乾きのような嫌な臭いが発生してしまいやすくなります。
『ペットと一緒に乗っている』
普段犬や猫が乗っている車に乗ると必ずと言っていいほど臭いがします。
動物特有の臭いがあるため、乗せている以上どうしようもありません。
言葉も通じないため、シートにおしっこをしてしまったり、様々な箇所を舐めてしまったりすることもあります。
車内で吠えた際には唾液などの飛散も考えられます。
また、動物の毛は抜けやすく、一度乗せると様々な場所に飛散してしまいます。
このようなことが原因で車内に臭いが染み付いてしまいます。
『作業着などに付着した汗の臭い』
通勤などで車を使用する場合、帰りなど汗で濡れた作業着などで運転することもあります。
その場合、車のシートに汗が付着するため車内全体が汗臭くなります。
この他にも子供の部活動の迎えなど様々な要因で汗が付着してしまいます。
また、このような場合シートに染み付いた臭いが乗った人の衣類に移ってしまう可能性もあります。
【車内の消臭方法】
車内の臭いといっても様々なことが原因で発生していることが分かりました。
ではこのような臭いはどうやって消臭すればよいのでしょうか。
その方法について詳しく紹介していきます。
『消臭剤を使用する』
消臭剤の使用は臭いを消すのにとても有効です。
ぶら下げるタイプのものや、エアコンの風を利用して車内全体に匂いがいきわたるタイプがあります。
また、匂いがあるものや消臭タイプで無臭のものもあります。
種類ごとの特徴などを見ていきましょう。
・スプレー式
ミストタイプのスプレー消臭剤は車内全体に振りかけられるのでとても使いやすいことが特徴です。
アイテムによりますが、タバコの臭いや食事など様々な臭いに有効です。
注意すべき点は、室内用と車内用の消臭剤は成分が違う場合があることです。
どちらでも使用可のものもあればそうでないものもあります。
除菌目的でアルコール成分が高いものに関しては、狭い車内で使用した場合、気分が悪くなる場合があります。
また、アルコール度数が強いものが皮のシートや、カーナビなどの部分に付着してそのまま放置されると変色したり傷む可能性があります。
車内用の場合はそのようなことに配慮されているものが多いのですが注意が必要です。
また、ミストタイプのものの場合、プラスチックの部分などに付着した場合、跡が残る可能性もあります。
基本的に布部分に使用することをおススメします。(天井、皮以外のシート、フロアマット等)
・置き型
置き型タイプの消臭剤は他の消臭剤と中身の成分等に大きな違いはありません。
匂いを発するものと無臭のものがあります。
特徴として、外見がオシャレなので、内観のインテリアを崩したくない場合やお洒落に演出したい場合におススメです。
エステーが調査した車内芳香剤の人気の香りアンケートでは以下のような結果となったようです。
1位 柑橘、シトラス系
2位 ソープ系
3位 グリーン系
注意点としては安定したところに置くようにする必要があります。
中に液体が入っている芳香剤や消臭剤もあるため、転倒しやすい場所などは中身がこぼれる可能性があります。
フロアマットなど、不安定な場所に置く場合は固定するか固形のものを選ぶようにしましょう。
※運転席のフロアマットは転がった際にブレーキパッドの下などに挟まる可能性があるので注意が必要です※
・スチーム式
スチーム式はミストよりも更に細かい蒸気を発生させ車内全体を消臭するタイプのものです。
煙が細かいので、プラスチック部分などに付着しても後が残りにくく拭き取る必要がない消臭アイテムです。
車内全体にいきわたるので、手作業では消臭しにくい場所や車内全体の臭いが気になる場合におススメです。
完全に消すことは保証できませんが、エアコン内部の臭いも軽減することが可能なようです。
デメリットとしては、食べ物や口に触れる物(ティッシュ、タオル)などは一度全て外に出さないといけないということです。
月に一度しっかりと掃除をする際の使用が良いのかもしれません。
『車内を掃除する』
消臭アイテムを使用することで臭いを軽減することが可能なことが分かりました。
ですが、食べこぼしなど表面だけでなく、素材に汚れが染み込んでいる場合、根源から臭いを取り除くことは難しく、消臭できたとしてもすぐに再発する可能性もあります。
そのような場合は車内を掃除することから始めましょう。
・水拭き
表面にこびりついた汚れを取り除く方法として、一番シンプルで効果的なものが水拭きです。
何かと混ぜたりすると効果的と個人ブログなどで見かけますが、成分が濃過ぎたりすると変色などのリスクがあります。
自己責任で行うようにしましょう。
水拭きだけでも十分に汚れを落とすことは可能です。
水拭きする場合の注意点として、使用するウエス(タオル)はマイクロファイバーなど柔らかいものにしましょう。
プラスチック部分は、指でこするだけでも線キズが入る場合があります。
汚れをふき取ろうと力を入れすぎないようにしましょう。
また、水が多すぎると、ボタンの間から水が入り故障の原因にもなるので注意が必要です。
・換気
どちらかと言うと予防寄りにはなりますが、臭いが強いものを食べた後など、しっかりと換気することで臭いの定着を防ぐことが可能です。
また、臭いの原因にもなる細菌やウイルスの増殖も換気で軽減することが可能です。
『車内クリーニングなど業者へ依頼する』
一番確実で効果があるのが、プロの業者へ依頼することです。
専用の機材や溶剤を使用して家などではできないほどのレベルでクリーニング(消臭)を行います。
当店のクリーニングを例に簡単な流れをご紹介します。
《カークリーニング・プレミアムの場合》
『掃除機』~ 全ての取り外し可能なパーツを取り外し掃除機をかけます。
『拭き上げ』 ~ 飲み物などの汚れや手垢など車内全体をきれいに拭き上げていきます。
『内窓拭き』 ~ 油性や水性の汚れをしっかりと拭いてきれいにします。
『マット丸洗い』 ~ 車内から取り出して、高圧洗浄機などを使いしっかり汚れを落とします。
『エアーブロー』 ~ 細かいところに詰まった汚れやホコリをエアーで飛ばしてきれいにします
『リンサー』 ~ 洗濯で例えるとすすぎのようなもので、しっかりとシートを丸洗いします。
『スチーム』 ~ 高熱の蒸気を使い、細かい汚れを浮かして落としたり、除菌を行います。
『次亜塩素酸リセット』 ~ 車内に漂う菌やウイルス、ニオイを抑制します。
『オゾン脱臭』 ~ 次亜塩素酸にはない特徴を活かした脱臭作業です。
『光触媒 Jチタン』 ~ 光と反応する除菌方法で、長期間の脱臭、防菌効果があります。
当店では車内クリーニングのメニューとして3種類から選ぶことが可能です。
また、消臭効果と車内除菌効果のある『光触媒施工Jチタン』もご用意しております。
【エアコンの消臭方法】
カビやバクテリアが発生しやすいエアコンの内部は専用の掃除アイテムやフィルターの交換で消臭することが可能です。
『スプレータイプ』
誰でも簡単に消臭できるのがエアコン消臭スプレーの特徴です。
商品によって施工方法は違うのですが、エアコンを内規循環に設定後、エンジンを切って風の吹き出し口から中に向けて数秒間スプレーするだけで完了です。
頑固なカビなどは落とすことができませんが速攻性があります。
少しだけ臭いが気になる場合などにおススメです。
『フィルター洗浄と交換』
車によって取り外し方が違うのでまずは取り扱い説明書を読んでから作業をするようにします。
基本的に、助手席下のグローブボックスの内側にあるフタのようなものを取り外せば、フィルターの入った箱があり取り外しが可能です。
フィルターやボックスの洗浄に関しては、水洗いOKのものとNGのものがあるので注意しましょう。
フィルターの品番が分かれば、カーショップなどで数千円くらいで購入ができます。
※中にはかなり複雑な車もあるので、不安な場合は一度ディーラーに相談するなどしましょう。
【車内の臭いの防ぎ方】
車内に発生する臭いの原因や消臭方法について詳しく説明してきました。
このような臭いは、普段からある程度防ぐこともできます。
具体的な予防方法を見ていきましょう。
『光触媒施工をする』
光触媒とは、太陽や蛍光灯の光と反応して表面に強い抗菌力を生み出す仕組みをいいます。
一度施工すると、車内の様々な箇所の表面でカビや細菌の増殖を防ぎます。
業者への依頼が一番ですが、最近ではスプレータイプのものも販売してあります。
『シートに取り外し可能なカバーを被せる』
シート自体に臭いが染み込まないように、取り外しカバーを取り付ける方法があります。
シート自体を洗浄するとなると、自分で行う場合かなり難しいです。
カバーを被せている場合、取り外し後洗濯が可能です。
『エアコン内部は定期的に乾燥させる』
エアコンは空気を冷やす際に水分が内部に発生しカビなどが発生してしまいます。
そのため、ドライブから帰って来た後などに窓を全開にしてエアコンの最高温度・最大風量にして暖房をかけます。
5分ほど運転させれば内部までしっかりと感想させられるのでカビが発生しにくくなります。
『タバコの吸い殻は放置しない』
タバコの吸い殻は車内全体に臭いを移します。
吸い殻入れが満タンになっていない場合でも必ずこまめに捨てるようにしましょう。
また、吸い殻入れなどを車内に乗せている場合、使用しない時は車内に置かないようにするのが最善の方法です。
【しっかりとお手入れして車内を快適な空間にしよう!】
今回は車内の臭いについて詳しく解説してきました。
臭いには様々な原因があり、それによって消臭方法が変わったりします。
自分の車に最適な方法を選んで消臭するようにしましょう。
また、原因を調べる際は自分だけではなく普段乗らない人に一度乗ってもらうと細かい臭いに気付きやすくなります。
ちょっとした心がけで快適な空間の維持は可能なので是非試してみてください!
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